ファー・ブルトンは、フランスのブルターニュ地方に古くから伝わる郷土菓子。パティスリーのショーケースに並ぶような華やかさはありませんが、家庭的なやさしい味わいが魅力です。むっちりとした食感、カスタード味にプルーンのほどよい酸味が絶妙なアクセント。材料をぐるぐると混ぜてオーブンで焼くだけなので、簡単でとても美味しく作れます。おうちにある耐熱皿で、気軽に焼いてみてくださいね。
ファー・ブルトン
材料(4~6人分 15cm角の耐熱皿+ココット1個分)
- 卵 3個
- グラニュー糖 80g
- 薄力粉 100g
- 牛乳 2カップ
- バター(あれば有塩) 15g
- ラム酒 大さじ1
- プルーン(種は除く) 150g
- 紅茶 適宜
下準備
- 卵を室温に戻す。
- 耐熱皿にバターを塗る。
- プルーンは種を取る。熱い紅茶に浸して、ふっくらとするまで戻す(ここではアールグレイのティーバッグを2つ使った濃い紅茶で戻しています)。
作り方
- 鍋に牛乳の半量とバターを入れて火にかける。バターが溶けたら火から下ろし、残りの牛乳を加える。
- ボウルに卵を割り入れてほぐす。砂糖を加えてすり混ぜ、薄力粉をふるい入れてぐるぐると大きく混ぜる。1の牛乳+バターを注ぎ入れて混ぜ合わせ、ラム酒も加える。
- バターを塗った耐熱皿に、汁気を切ったプルーンを並べる。その上に2を濾しながら注ぎ入れる。9分目くらいまで入れて生地が余ったら、小さいココットやプリン型にも注ぎ分ける。
- 200℃のオーブンで30分焼き、180℃に下げてさらに20~30分焼く。小さい型は15分ほど早くオーブンから取り出す。
(焼き上がりはかなり膨らんでいますが、しばらくすると落ち着きます。)
アドバイス
- プルーンはもともと柔らかければ、紅茶で戻す必要はありません。
- 材料を混ぜ合わすときは、なるべく泡立てないように。最後に濾すのをお忘れなく!(濾すとなめらかな生地に焼き上がります。)
- 型にバターをしっかり塗っておくと型離れが良く、焼成後にするりと取り出せます。
- プルーンを加えるのが定番ですが、他のドライフルーツや旬の果物、リンゴのソテーを加えても美味しいです。カスタードの風味と相性の良いもの(ほどよい酸味のあるもの)を組み合わせてみてください。
ブルターニュはクレープ発祥の地。ファー・ブルトンも、クレープと材料も作り方もほぼ同じです。現地には塩味のファー・ブルトンもあるのだとか。ヨークシャ―・プディングみたいな感じでしょうか。食べてみたい…。
焼き立てのふわふわも美味しいですが、冷めるまでちょっと我慢。生地が締まってむっちりした食感がファー・ブルトンの醍醐味です。シンプルで家庭的なやさしさを感じるおやつ。ぜひお試しくださいね!