リンツァー・トルテはオーストリア発祥の古典菓子ですが、私はパリで初めて食べてその美味しさに感動!以来、繰り返し焼いている大好きなタルトです。ヘーゼルナッツのコクとシナモンが効いたかぐわしい生地と、甘酸っぱくて香りのいいラズベリージャムの組み合わせは本当に絶妙。かわいらしい格子模様、表面はさっくり、中はしっとりとしたコントラストも魅力です。
リンツァー・トルテ
材料(直径16cmのタルト型1台分)
【タルト生地】
- 無塩バター 80g
- 粉糖 40g
- 塩 ひとつまみ
- 全卵 1/2個分(約25g)
- 薄力粉 130g
- ヘーゼルナッツパウダー 30g
- シナモン 小さじ1/2
【ラズベリージャム】
- ラズベリー(冷凍) 120g
- グラニュー糖 40g
- レモン汁 小さじ1
- シナモンスティック 1本
作り方
- タルト生地を作る。室温において柔らかくなったバターを、泡立て器でなめらかなクリーム状にする。粉糖と塩ひとつまみを加えてよくすり混ぜる。卵を少しずつ加えてしっかり混ぜ合わせる。薄力粉、ヘーゼルナッツパウダー、シナモンを合わせてふるい入れ、ゴムベラに持ち替えて切るように混ぜ合わせる。粉っぽさがなくなったら、手でぎゅっとひつまとめにする。ビニール袋に入れ、上からめん棒をかけて厚さ2~3mmにのばし、冷蔵庫で2時間~ひと晩休ませる。
- ラズベリージャムを作る。冷凍ラズベリー、グラニュー糖、レモン汁、シナモンスティックを鍋に入れて中火にかける。煮立ったらアクを除き、時々木べらで混ぜながら、とろりとするまで煮る。そのまま冷ましておく。
- 1の生地をビニール袋から取り出し、型に敷き込み、フォークで軽く突く(ピケする)。余った生地は1cm幅の帯状に切る。
- 3に2のジャムを型の半分の高さくらいまで入れて平らにする。
- 1cm幅に切った生地を、4の上に格子状に飾る。
- 190℃のオーブンで30~35分、こんがりと焼き色がつくまで焼く。好みで縁に粉糖をふって仕上げる。
アドバイス
- ヘーゼルナッツパウダーの代わりにアーモンドパウダーでもOK。スパイスはシナモンに加えてナツメグやクローブなどを少し加えると、香りに奥行が出ます。
- 柔らかくなりやすい生地なので、型の敷き込みはできるだけスピーディーに。
- ラズベリージャムのほか、伝統的にはレッドカラント(赤スグリ)のジャムを挟みます。もちろん市販のジャムを使っても。甘酸っぱいジャムがとてもよく合います。
リンク
リンツァートルテもいいですが、こちらはもっと手軽。オススメです!
起源は17世紀にまで遡るという伝統菓子。ドイツやオーストリア、フランス(アルザス地方)ではおなじみですが、日本のお店ではなかなか出会うことができません。ぜひ手作りして、この美味しさを味わってみてくださいね!